IC不足-Winstarは製品を最適化するための代替ソリューションを提供致します
IC不足-Winstarは製品を最適化するための代替ソリューションを提供致します
コロナウイルス感染症が始まって以来、世界のほとんどの国で様々な封鎖政策が実施されてきました。コロナウイルスは在宅経済、クラウド・コンピューティングソリューションの需要が高まるリモートワーキング、医療機器、及び5Gアプリケーションの成長を促進しております。
さらに、世界の自動車市場は特にEVカーが予想よりも早く回復し、自動車用チップの需要が急増しております。各国の政府は関連する経済活性化プログラムを継続的に開始し、景気がV字型の回復と注文の増加を見てきました。この需給不均衡はパネルメーカーにも影響を与えており、価格の上昇にもかかわらず、多くのICは生産停止または減産になりました。
IC生産停止または供給が不安定な状況に直面し、Winstarは問題を解決するために多くの代替ソリューションを提案しております。ディスプレイモジュールと関連ハードウェアを変更しなく、変動費用を最小限に抑えながら、高品質の製品を市場に投入し続け、製品を最適化して市場での競争力を高め、お客様に収益性の高いソリューションを提供致します。
Winstar標準品WO12864D3を例にとると、元のSTN-LCM設計ではIC ST7565P標準ブースト回路が使用され、4倍または5倍の電圧設計が最も一般的に使用されております。 IC ST7565Pの供給が不安定、またはIC不足の場合、お客様は代替ICのソリューションとしてICST7567を選択することができます。
ST7565PとST7567はどちらもシングルチップのドットマトリックスLCDドライバICです。このCOG ICはグラフィックモジュールで最も一般的に使用され、マイクロプロセッサバス8ビットパラレルまたはストレージマイクロプロセッサに直接接続でき、内部ディスプレイデータRAMおよびチップで送信されるシリアルディスプレイデータはマイクロプロセッサとは独立してLCDドライブ信号を生成します。内部ディスプレイデータRAMの各データビット(65x132)はLCDパネルの各ピクセル(65x132)と1対1で対応しているため、ST7565Pは自由度の高いディスプレイを実現できます。マスター/スレーブ機能を使用し、表示領域を水平方向に拡張できます。様々な組み込み回路(ブースターの2〜6倍)にはLCD電圧コントラスト制御、バイアス選択およびR-C調整、ボルテージ・フォロワ回路を備えた回路V0レギュレータの利点があります。高性能ポータブルデバイスの外付け部品用に、ディスプレイの消費電力が最も少ないシステムを作成できます。
ST7567 ICの基本機能はST7565Pに似ております。駆動能力はST7565Pより悪くなくて、周辺回路は比較的単純です。ハードウェアとソフトウェアの違いは表(1)と表(2)に示します。
(表1) ハードウェアの比較:
Features | ST7565P | ST7567 | |
---|---|---|---|
Resolution | 132x64+1 | V | V |
132x54+1 | V | V | |
132x52+1 | V | X | |
132x32+1 | V | V | |
132x48+1 | V | V | |
Interface | 6800 8-bit | V | V |
8080 8-bit | V | V | |
4-line SPI | V | V | |
External components | 10 capacitors | 2 capacitors | |
Vdd range | 2.4v~3.3v | 2.4v~3.3v | |
Master/Slave mode | V | X |
(表2) ソフトウェアの比較:
Instructions | ST7565P | ST7567 |
---|---|---|
Display ON/OFF | V | V |
Display start line set | V | V |
Column address set upper bit | V | V |
Column address set lower bit | V | V |
Status read | V | V |
Display data write | V | V |
Display data read | V | V |
ADC select reverse/normal | V | V |
Display reverse/normal | V | V |
Display all point on/off | V | V |
LCD bias set | V | V |
Read-modify-write | V | V |
Read-modify-write end | V | V |
Reset | V | V |
COM output scan direction Reverse/normal |
V | V |
Power control set | V | V |
V0 voltage regulator internal resistor ratio set | V | V |
Electronic volume set | V | V |
Sleep mode set, normal/sleep | V | V |
Booster ratio set | V | X |
NOP | V | V |
Test | V | V |
Indicator Display Mode | V | X |
下図1(a)の例を示します。 ST7565P ICは一般的に4倍または5倍のブースト回路を使用しております。合計ピン数が変わらないという条件の下で、同じアプリケーション周辺サークルを維持するため、ピン定義はいくつかの変更があります。4倍電圧設計ではST7565PのCAP2 +/-がST7567 ICのV0とXV0に変更されます。また、V4(ST7565P)はVG(ST7567 IC)に変更されます。ST7567 ICで残りの未使用のピンはすべてNCに設定されます。
2つICの推奨容量値は異なります。ST7565P ICのCAP2 +/-の静電容量値は最大2.2μFですが、ST7567 ICの場合、推奨静電容量値は0.1μFです。但し、表示画像の効果には影響しません。静電容量値は充電時間と放電時間のみ影響します。また、下図に示すように、影響を受ける時間は非常に短いです。
製品アプリケーションの実装では2.2μFのコンデンサ値を使用すると、放電速度は非常に速くなりますが、シャットダウン時に残像現象は発生しません。シャットダウン時に残像がある場合、コンデンサを0.1μFに変更するか、または回路に抵抗を追加して放電することをお勧め致します。概略図を図3に示します。
ソフトウェアの電圧ブースター設定モードを考慮すると、IC ST7567は次表のように元のIC ST7565Pの設定モードと互換性があります。
LCDのディスプレイのコントラスト電圧を考慮すると、2つICのソフトウェア設定も同じにすることができます。但し、これら2つのICの元の設計は異なりますから、実際の表示効果に応じて、最適な表示コントラストに調整する必要です。下表に示します。
図4に示すように、Winstar標準品WO12864Hを例にとると、IC ST7567を使用した周辺回路の設計は比較的単純で、必要なコンデンサは2つだけです(推奨コンデンサ値はC1 =0.1μFとC2 = 0.1μFです)。ブーストの倍数の場合、ソフトウェアが初期化される時のみ設定する必要があります。電圧は4倍または5倍にすることができます。FPCの設計とお客様の元の周辺回路でのコンデンサを使用することで、お客様はハードウェア回路を変更せずに直接置き換えることが可能のため、設計とアプリケーションにおいて非常に有利です。
コロナウイルスと急速な変化に直面しているWinstar研究開発チームは常にお客様と一緒になり、様々な問題へ立ち向かい、お客様のソリューションパートナーとなり、最適なソリューションを提案し共に前進致します。IC不足やIC供給不安定の影響を受けている既存のSTNモデルの中に、よりリードタイムが短い代替ICの提案品をリリースしました。ご参考までに下記の資料をご覧ください。
Existing Model | Corresponding IC | Alternative Model | New IC |
---|---|---|---|
WO1602G | ST7032(i) | WO1602K | ST7032A(i) |
WO1602H | ST7032(i) | WO1602L | ST7032A(i) |
WO1602I | ST7032(i) | WO1602M | ST7032A(i) |
WO12864A1 | ST7565P | WO12864M | ST7567 |
WO12864B1 | ST7565P | WO12864N | ST7567 |
WO12864C2 | ST7565P | WO12864P | ST7567S |
WO12864D3 | ST7565P | WO12864Q | ST7567 |
WO12864T | ST7565P | WO12864T1 | ST7567S |
WO12864U | ST7565P | WO12864U1 | ST7567S |