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CTP-TFT-LCDディスプレイモジュールにおける 水の波紋の緩和策

April 25,2024

ご説明

この記事では、CTP-TFT-LCD ディスプレイ モジュール製品の不良現象:水の波紋現象(Water Ripple)に対して、発生原因を説明して、効果的な緩和策を提案します。

水の波紋現象はよく聞かれますが、その発生は、電源の干渉、アースの欠落、高電圧基板の絶縁が足りない、回路レイアウト、電磁干渉、液晶強制的な変化など様々な原因があります。 Winstarは豊かな実務経験を生かしてこの記事で皆様に共有させて頂きます。

液晶ディスプレイは、液晶の配列により TN、VA、IPS パネル、 3 つのモードに分けられます。 液晶の配列が異なると、モジュールの表示効果やコントラストも違います。 TN モード TFT-LCD の利点は、成熟な技術、低価格、グレースケールに高速な応答で幅広く採用されています。 ところが、基板と基板の間にサポートがなくて変形しやすいため、水の波紋の発生もやすくになります。 (図 A と 図B を参照します。)

図A 図B
図A 図B
 

水の波紋の現象は、垂直方向に配列された液晶の角度が変わってパネルの明るさも変化することです。図C右側のTNモードのように、一定の力で押すと電界の方向が変わって液晶の形状や角度も変化してパネルの明るさを影響します。 TN モード CTP-TFT-LCD ディスプレイの水の波紋を解決するにはどうすればよいですか。

図Cの左図に示すように、IPSモードLCDディスプレイの液晶配列が水平方向に変化しています。 パネルに垂直方向から一定の力を加えた場合、液晶の角度の変化は大きくないです。また、この配列の液晶は TN モードより早く回復し、水の波紋が発生しにくくなります。 IPS モード TFT-LCD ディスプレイを採用することも解決策の一つですが、顧客の仕様がすでに決定された場合、ディスプレイの仕様を変更せず顧客のコストを激しく変動しない前提として、下記の案を共用させて頂きましょう。


図C:IPSおよびTNモードTFT液晶モジュールにタッチ圧力が加えられたときの液晶特性と水リップル生成を示す図です。

図C: IPSモード及びTNモードのTFT LCM液晶特性と指の押下により生じる水紋の模式図

 

実例:

お客様からのフィードバックでは、図 D のように、7 インチ TN モード TFT-LCD ディスプレイ製品の鉄フレームに押し付けると、水の波紋が発生しました。

図D

図D

 

[分析]

7 インチ TN モード TFT-LCD の原設計
  1. 上部の鉄フレームは亜鉛メッキ板(SGLC)でその厚さが0.3mmです。
  2. 上部の鉄フレームと樹脂製の枠との隙間は0mmで、上部鉄フレームとガラスとの隙間は0mmです。
  3. 上部鉄フレームがガラスに貼るため、上部フレームを押すと、TN液晶ガラス(TN LC CELL)も押し下げて液晶の配列が変化して水の波紋が発生しました。 (図 E の左の図をご参照)

図 E 左: 7 インチ TN モード TFT-LCD 水の波紋があるモジュール、図 E 右: 水波紋改善したモジュール

 

[解決策]

一、緩和策(図 E の右側に示す)

  1. 上部鉄フレーム材料をステンレスにして、その厚さを調整します。また、鉄フレームの幅を広げて丈夫さを強化します。
  2. 上部の鉄フレームと樹脂製枠との隙間を広げてガラスとの距離も拡大します。
上記の(1)上記(1)(2)の設計により、モジュール周囲を押す際に、ステンレス製フレームの高硬度で、TN液晶ガラスに押し込まれず、水の波紋の問題をある程度避けられます。

 

二、 7” TN モード CTP-TFT-LCD ディスプレイ

  1. モジュール構造の強化:上部のフレームの厚さと幅を増加し、ステンレス(SUS-304)材料を使用して、モジュール構造の堅牢性とサポートを強化し、材料の変形を減少します。
  2. 圧力の分散:タッチパネル+光学ボンディング、一定の厚さが必要です。 表面に押すと、圧力が一点から表面全体に分散され、変形する可能性が減らします。
上記(1)(2)の設計により、パネルへの圧迫を防ぐことができます。

 

三、発泡両面テープを追加:
上部フレーム構造の強化とタッチパネルの厚さを増加する以外、上部フレームに発泡両面テープを追加すれば水の波紋を防ぐことは可能です。 タッチパネルを押すと、発泡両面テープは下向きの力を吸収します。指でモジュール周囲 (図 F) 及び有効エリア表示範囲(図 G) を押しても、水の波紋問題が解消されます。

豊かな実務経験を生かして顧客の悩みを解消できます。

図F:モジュール周囲を指で押す様子。 図G:指で押されたディスプレイのアクティブ領域。
図F:モジュール周囲を指で押す様子。 図G:指で押されたディスプレイのアクティブ領域。
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